学校法人東京眼鏡学園・東京眼鏡専門学校(風早昭正理事長、魚里博校長)は、令和5年度卒業証書・修了証書授与式を、2024年3月21日の午前10時から、東京・新宿区にある同校11階のセミナールームで挙行しました。
今回の同校卒業式では、全日制第一眼鏡学科5人、第二眼鏡学科4人、通信教育163人(春コース78人、秋コース85人)の計172人が晴れの日を迎えました。
開会の辞に続いて、同校の魚里校長から次のような挨拶が行われました。
「近年の世界的な気候変動やエネルギー問題だけでなく、カーボンニュートラル、SDGs問題や、イスラエルのガザ侵攻、長引くロシアのウクライナ侵攻による世界的不安も高まっています。一方わが国では、経済衰退・物価高や少子高齢化問題も顕著となり、2025年問題や2045年問題が大きな話題となっています。
2025年は超高齢化社会のピーク到来、2045年は人工知能が人類の全知能を超えると予想される、シンギュラリティと呼ばれている時期です。語源はシングル、つまり1です。1を何回かけても1でしかありませんが、1より少し大きな数を掛け合わせると無限大に近づいていきます。シンギュラリティは、1よりも少しでも超えた瞬間から限りなく無限大に近づくことを意味しています。
これが人工知能の進化を危惧する理由かもしれません。多方面で生成AIに取って代わられる職種がある可能性が指摘されていますが、眼鏡技術者には当てはまらないことを願っています。
眼鏡のプロフェッショナルとなる皆さん方は、先程のシンギュラリティを是非とも実践されて、卒業後の勉学や技能向上に研鑽され、現状に満足することなく、自らが1よりも少しでも大きな数値になるよう日々努力されることを切望致します。
一昨年より技能検定による国家検定制度の導入が実施され、『眼鏡作製技能士』がこの2年間で約8000人ほど誕生しました。皆様方もさらなる高みを目指し精進して頂きたいと思います」
続いて風早昭正理事長から祝辞があり、次のような言葉を卒業生に贈りました。
「卒業される皆さんには明るい未来が待っています。
長年、眼鏡業界が待ち望んだ国が公認する資格が誕生し、2年前に国家検定資格『眼鏡作製技能士』制度としてスタートしました。
これまでに7700人余りの眼鏡作製技能士が誕生しています。
今年卒業される皆様には、ぜひこの国家検定資格の取得を目指していただくことを期待しております。
そして眼鏡作製技能士となられた時には、一般社団法人日本メガネ協会に加入されることをおすすめします。
結びに、卒業を祝い、はなむけの言葉をお送りさせて頂きます。
それは今話題の人である大谷翔平選手の言葉で、『先入観は可能を不可能にする』です。
一流となって活躍する人は、常に新たな事に挑戦し続けるということだと思います」
この後、卒業証書・修了証書の授与が行われ、続いて成績優秀者表彰があり、第一眼鏡学科の高橋一輝さんが成績優秀者として表彰されました。
その後、来賓や理事の紹介が行われ、㈱和真の代表取締役社長で同校理事でもある吉田誠氏が来賓を代表して祝辞を卒業生らに贈った。
続いて、在校生を代表して荒川聖也さんが在校生送辞を、卒業生を代表して内川遼真さんが卒業生答辞をそれぞれ行い、閉会の辞があり卒業式を終了しました。